「マンガ広告」「広告漫画」「PR漫画」――呼び方は違っても、指しているものはほぼ同じです。商品やサービスの説明にマンガを使い、読んでもらうことで理解と行動につなげる手法のことを、まとめて漫画マーケティング(マンガマーケティング)と呼びます。

この記事では、これから漫画マーケティングを検討する方に向けて、効果・活用シーン・進め方・費用の全体像を整理しました。効果の部分は一般論ではなく、まんがたりが制作を担当した企業から実際にいただいた数字と声だけを使っています。

そして後半では、「まんがたりに依頼したほうがいいケース」と「正直、別の依頼先のほうが向いているケース」の両方を書きました。マンガ制作は安い買い物ではないので、合わないまま発注してしまうのがいちばんもったいないからです。

漫画マーケティングとは?広告・販促にマンガを使う手法のこと

漫画マーケティングとは、商品・サービスを知ってもらうところから購入・契約に至るまでの過程で、マンガを使う手法のことです。チラシやWebサイトの文章、営業資料、動画といった従来のコンテンツの代わりに、あるいはそれらと組み合わせてマンガを使います。

周辺の言葉は次のように使われています。明確な使い分けのルールはなく、ほぼ同義で使われていると考えて差し支えありません。

呼び方指しているもの
漫画マーケティング/マンガマーケティングマンガを使う手法・取り組み全体
マンガ広告/広告漫画広告として使うマンガそのもの
PR漫画広報・PRの文脈で使うマンガ
マンガLPランディングページをマンガで構成したもの
マンガ動画マンガに音声や動きを付けて動画にしたもの

なぜ「読ませる」ためにマンガを使うのか

漫画マーケティングがもっとも効きやすいのは、まだ自分の課題に気づいていない潜在層に向けたコミュニケーションです。

すでに課題が明確で比較検討している人は、文章の資料でも読んでくれます。しかし「そもそも自社にその課題があると思っていない人」は、どれだけ丁寧な説明文を用意しても読み始めてくれません。マンガは興味のない人でも視線が止まり、ストーリーとして最後まで読まれるという性質があり、この層に対して有効に働きます。

実際に確認できた漫画マーケティングの3つの効果

ここでは一般論ではなく、まんがたりが制作を担当した企業から実際にいただいた数字と声だけを挙げます。

効果① これまで届かなかった潜在層に読まれる

SaaS比較サイト「BOXIL」を運営する株式会社スマートキャンプ様からは、次のような声をいただいています。

これまで「潜在層」へのリーチが難しかった。マンガを使ったバナーとLPの利用では、初めて潜在層へのアプローチ施策がうまくいった。制作と広告予算込みで、ペイできた。マンガは通常LPに比べ離脱率が半分以下に。

株式会社スマートキャンプ様 マーケティングご担当者様

注目したいのは「離脱率が半分以下」という点です。マンガLPは最後まで読まれる率が高いため、伝えたい内容を伝えきれる確率が上がります。

>>>スマートキャンプ様の制作事例は【PRマンガ導入事例】BOXIL(スマートキャンプ)様向けPC/スマホ対応事例でご紹介しています。

効果② 複雑なサービスの説明時間が短くなる

電子契約サービス「NINJA SIGN」を提供する株式会社サイトビジット様では、展示会用のマンガ冊子を制作しました。

展示会では事前知識のない方に電子契約のような複雑なサービスを理解いただくため、一人あたり30分近く説明に時間を割いていました。マンガ冊子を使って会場で説明することで社員の話す内容が少なくなり、説明時間は10分〜15分にまで短縮されました。加えて、マンガを読んだ後にお客様から頂く質問がより具体的になりました。

株式会社サイトビジット様 展示会ご担当者様

説明時間が3分の1近くまで減るということは、同じ時間で接客できる人数が増えるということです。さらに「質問が具体的になった」という変化は、商談の質そのものが上がったことを意味します。営業工数が課題になっている場合、費用対効果を計算しやすいのがこの使い方です。

>>>この事例の詳細は【PR漫画制作事例】プレゼン時間を大幅削減!マンガで展示会冊子制作!【NINJA SIGN】でご紹介しています。

効果③ 登場人物ごと記憶に残り、その後の会話が変わる

研修用のマンガ動画を制作した株式会社ジェイック様からは、次の声をいただきました。

若者受けがよかった。登場人物のストーリーを受講者が鮮明に覚えていてくれた。動画を見た後の議論が活発になった

株式会社ジェイック様 研修ご担当者様

情報を「知識」として伝えると忘れられますが、物語として伝えると登場人物ごと記憶されます。これはマーケティングだけでなく、社内研修やインナーブランディングでマンガが使われる理由でもあります。

>>>この事例の詳細は【PR漫画制作事例】ビジネス研修にマンガ動画を活用【ジェイック様の場合】でご紹介しています。

補足:動画にすると、届く相手そのものが変わることがある

マンガ動画のA/Bテストでは、届く層が変わった実測値が出ています。松沢しげふみ様の政策マンガ動画(3本・合計6,431回視聴)では、サムネイルを2コマ構成に統一しタイトルを見直したところ、クリック率がカジノ7.2%→8.6%、英語5.2%→6.2%、給食5.7%→6.0%に改善しました。

特筆すべきは給食をテーマにした動画で、女性が苦労に感じる「お弁当作り」をサムネイルに採用したことで、女性視聴者が0.0%から24.8%まで伸びた点です。題材とサムネイルの選び方だけで、視聴者の属性そのものが変わることを示しています。

>>>この事例の詳細は政策×マンガ動画「市民にもっと政策をわかりやすく伝えたい」でご紹介しています。

漫画マーケティングの主な活用シーン5つ

マンガは「作ること」ではなく「どこに置くか」で成果が決まります。代表的な5つの使い方を整理します。

①営業資料・展示会の配布物

商談や展示会でその場で読んでもらう使い方です。説明が長くなりがちな複雑な商材ほど効果が出ます。前述のサイトビジット様のように、営業担当の説明時間そのものを削減できるケースがあります。ホワイトペーパーの導入部分をマンガにして、ダウンロード率を上げる使い方もあります。

②LP・Web広告のクリエイティブ

ランディングページ全体をマンガで構成する「マンガLP」や、広告バナーの一部にマンガのコマを使う方法です。広告費をかけて集めた読者を離脱させないことに直結するため、費用対効果を測りやすい使い方でもあります。

③オウンドメディアでの連載

自社メディアにマンガを連載し、継続的に読者を集める方法です。1本あたりの効果より積み上がる資産としての価値を狙う使い方で、大手企業のオウンドメディアでも採用されています。

④SNSでのプロモーション

X(旧Twitter)やInstagramに投稿する短いマンガです。拡散されること自体が目的になるため、他の使い方とは設計思想が変わります。1〜4ページ程度の短い尺で、オチまで含めて完結させる必要があります。

⑤マンガ動画・YouTube広告

マンガに音声や動きを付けて動画にする方法です。研修用途やYouTube広告として使われます。前述のジェイック様・松沢様の事例がこれにあたります。

>>>YouTube広告としてマンガ動画を使う場合の広告種別についてはバンパー広告とは?6秒動画広告の特徴と作り方【YouTube広告8種類の違い】で解説しています。

>>>実際の企業がどう使ったかを知りたい方は、用途別に20社をまとめた広告漫画マーケティング事例20社まとめてみた【サービス紹介・LP/オウンドメディア/SNS】をご覧ください。この記事では事例の列挙は行わず、全体像の整理に絞っています。

制作の進め方|企画から納品までの5ステップ

「マンガを作る」と聞くと時間がかかる印象がありますが、実際の工程はシンプルです。まんがたりの場合、標準的な流れと目安期間は次のとおりです。

STEP工程内容目安期間
1企画企画ヒアリング・シナリオ概要の決定打合せ1回
2ラフ担当漫画家のアサインとラフ版の制作1〜2週間
3CHECK1ラフ版のご確認(修正1回分を含む)3日程度
4作画ラフ確定後の本作画1〜2週間
5CHECK2完成版のご確認(修正1回分を含む)3日程度

合計するとご契約から最短1ヶ月で納品できる計算です。期間はページ数やご確認にかかるお時間によって前後します。

発注側で最も重要なのはSTEP1の企画ヒアリングです。ここで「誰に、何を、ひとつだけ伝えるか」が決まらないと、以降の工程がどれだけ丁寧でも刺さらないマンガになります。逆に言えば、発注側が用意すべきものは絵の指示ではなくターゲットと伝えたいことの整理だけです。

漫画マーケティングにかかる費用の目安

マンガ制作の費用は依頼先によって1ページあたり5,000円から30万円までと大きく開きます。同じ「1ページ」でも、クラウドソーシングで探す個人と、出版社を通した有名作家では価格帯がまったく違うためです。

参考として、まんがたりの料金プランは次のとおりです(税抜)。

プランページ数料金ページ単価
お試しプラン4ページ38万円8万円
通常プラン8ページ62万円7万円
ガッツリプラン16ページ102万円6万円
  • 別途取材費6万円(ヒアリング・シナリオ作成・方針打合せの費用を含みます)
  • カラー対応をご希望の場合、ページ単価が1.5倍になります(部分カラーも可)
  • 修正はラフ時1回・完成版1回の計2回分を料金に含みます
  • 1ページ単位でのご依頼も可能です

>>>依頼先7種類ごとの価格帯を比較したい方は広告漫画(PR漫画)制作の料金相場とは?7つの依頼ごとに徹底解析!をご覧ください。

依頼先の選び方|まんがたりが向くケース・向かないケース

ここからは自社の話も含めて、正直に書きます。マンガ制作は決して安い買い物ではないので、合わない依頼先に発注してしまうことがいちばんもったいないからです。

まんがたりに向いているケース

  • BtoB・スタートアップのサービスを説明したい/まんがたりにはITベンチャー・スタートアップ出身の漫画家とディレクターが在籍しており、BtoB商材の制作実績が多数あります
  • 商材が複雑で、営業が毎回長い説明をしている/説明工数の削減はマンガの効果が数字で出やすい領域です
  • まだ課題に気づいていない潜在層に届けたい/文章の資料では読まれない層に届けるのがマンガの得意分野です
  • 企画から一緒に考えてほしい/少数精鋭の伴走型で、ヒアリングとシナリオ設計から入ります
  • Web・紙・SNS・動画と複数媒体で使い回したい/二次利用については柔軟に対応しています
  • いきなり大きな金額は出せないが試したい/1ページ単位でのご依頼も承っています

正直、別の選択肢のほうが向いているケース

次のような場合は、まんがたり以外の方法をおすすめします。

こういうときはおすすめの依頼先理由
とにかく費用を抑えたいクラウドソーシング・フリーランス漫画家価格だけを見れば最も安く済みます。ただし品質のばらつきと進行管理は発注側の責任になります
特定の有名作家の絵柄やファン層が目的出版社のライツ担当・漫画家プロダクション作家指名は権利元を通す必要があり、費用は上がりますが目的には最短です
SNSでの拡散そのものが目的フォロワーを持つインフルエンサー漫画家拡散力は制作力とは別のものです。作品の質より「誰が投稿するか」が効きます
納期が数日しかない—(別の手段を検討)ラフ1〜2週間+作画1〜2週間が標準です。数日での完成品納品は品質を担保できません
社内で継続的に大量に作りたい内製化・継続契約前提の体制構築都度発注を繰り返すより、体制を作ったほうが結果的に安くなります

>>>フリーランス漫画家に頼む場合とマンガ制作企業に頼む場合のメリット・デメリットはフリーランス広告マンガ家?PRマンガ企業?PRマンガの依頼先を判断する基準を解説で詳しく比較しています。

そもそも「今はマンガを作るタイミングではない」ケースもあります

依頼先以前の問題として、今の段階ではマンガに投資しないほうがよい状況もあります。まんがたりでは、次の3つに当てはまる場合は正直にそうお伝えしています。

  1. PMF前のスタートアップ(シリーズAより手前のフェーズ)/訴求すべきメッセージがまだ固まっていない段階でマンガを作ると、作り直しになります
  2. 広報・マーケティングの運用体制が構築できていない/マンガは作って終わりではなく、置いて回して初めて効果が出ます
  3. 広告・マーケティング施策に割く予算がない/制作費だけでなく、配信・掲載にかける予算とセットで考える必要があります

>>>それぞれの理由は【本音】PRマンガを依頼すべきではない企業の特徴3選【今の段階では】で詳しく書いています。発注を検討する前に読んでいただきたい記事です。

失敗しないための3つのポイント

①伝えることを「ひとつ」に絞る

もっとも多い失敗が、1本のマンガに情報を詰め込みすぎることです。機能もメリットも実績も価格も入れたくなりますが、詰め込むほど読後に何も残りません。

まんがたりが企画段階で必ず決めるのは「ペルソナに届けるワンメッセージ」です。誰に、何をひとつだけ伝えるか。これが決まっていれば、ページ数が少なくても成立します。

②読む人を具体的に決める

マンガは読者が登場人物に自分を重ねることで効果を発揮します。逆に言えば、読者と登場人物がずれていると一気に他人事になります。前述のワークスモバイルジャパン様の事例では、介護・福祉業界にターゲットを絞り、登場人物の年齢もエンドユーザーの層と重ねて設計しました。

③二次利用の範囲を最初に決めておく

制作したマンガをあとから別の媒体で使えるかは、契約時に決まります。Webだけのつもりで作ったものを展示会の冊子に使いたくなる、といったことは頻繁に起こります。

見積もりを比較するときは金額だけでなく、納品されるデータの権利範囲を必ず確認してください。ここが後から効いてきます。

まとめ

漫画マーケティングは、文章では読まれない相手に読ませるための手法です。実際の制作現場では、潜在層の離脱率が半分以下になった例、営業の説明時間が30分から10〜15分に短縮された例、研修内容が登場人物ごと記憶された例が確認できています。

一方で、費用最優先ならクラウドソーシング、拡散が目的ならインフルエンサー漫画家、というように目的によって最適な依頼先は変わります。そして、PMF前のフェーズや運用体制が整っていない段階では、そもそも作らないほうがよいこともあります。

「自社の場合はどうなのか」を一緒に整理するところからでも構いません。まんがたりは企画のヒアリングから伴走しますので、発注を決めていない段階でもお気軽にご相談ください。向いていないと判断した場合は、その理由もあわせてお伝えします。

>>>サービス内容と料金の詳細は広告マンガ制作の料金・サービス紹介をご覧ください。

>>>ご相談・お見積もりはお問い合わせフォームからどうぞ。