広告マンガの制作会社選びで失敗する原因の大半は、「高いか安いか」ではなく「見積もりに何が含まれているかを知らずに比べていること」です。同じ「1ページ5万円」でも、企画・シナリオ・取材・修正・二次利用が含まれる会社と、作画だけの会社では、実際に払う金額も出来上がるものもまったく違います。
この記事では、広告マンガ・PR漫画の制作会社を比較するときに見積もりより先に確認したい7つの項目、依頼先の3つのタイプの違い、よくある失敗パターン、そしてそのままコピーして使える比較表テンプレートをまとめました。最後に、当社まんがたりが相場のどこにいて、どんな案件に向いていて、どんな案件には向いていないかも正直に書いています。
依頼先は3タイプ|クラウドソーシング・フリーランス・制作会社
広告マンガの依頼先は大きく3つに分かれます。価格差が大きいのは、「誰が企画とシナリオを作るか」「誰が作家を選ぶか」が違うからです。
| 依頼先 | 1ページの目安 | 企画・シナリオ | 作家の選定 | 向いているケース |
|---|---|---|---|---|
| クラウドソーシング | 5,000円〜3万円 | 自社で用意する | 自社で探す・見極める | 企画と台本が手元にあり、作画だけ頼みたい |
| フリーランスの作家 | 2〜10万円 | 自社で用意する(相談に乗ってくれる作家もいる) | 自社で探す | 作風が決まっていて、その作家に頼みたい |
| 制作会社 | 会社によって幅が大きい(まんがたりは6〜8万円+取材費) | 会社側が作る | 会社側が案件に合わせて選ぶ | 何を描けば伝わるかから相談したい |
相場そのものの詳しい話は 広告漫画の料金相場 にまとめています。ここで大事なのは、クラウドソーシングやフリーランスの単価は「企画とシナリオを自社で用意する前提」の価格だということです。そこを自社でできるなら制作会社に払う理由はありませんし、できないなら安い単価は比較の土台に乗りません。
見積もりを比べる前に確認する7つの項目
複数社から見積もりを取るなら、金額を見る前に次の7つを同じ質問で聞いてください。答えが揃ってはじめて、金額を並べて比べられます。
1. 企画・シナリオは誰が作るか(料金に含まれるか)
いちばん差が出る項目です。「作画のみ」の見積もりに、あとから企画料・シナリオ料が乗ることは珍しくありません。聞き方: 「シナリオとネーム(下書き)は御社が作りますか。その費用はこの見積もりに入っていますか」
2. 取材はあるか、誰に、何時間か
説明が難しいサービスほど、担当者への取材なしでは本質を外したマンガになります。取材があるかどうかは、出来上がりの「伝わる度合い」に直結します。聞き方: 「制作前に担当者への取材はありますか。何時間くらいで、費用は別ですか」
3. 作家はどう選ばれるか、事前に作風を見られるか
同じ会社でも、案件ごとに作家を選ぶ会社と、決まった作家が全部描く会社があります。ターゲット(経営者向けか、若手採用向けか)で合う作風は変わります。聞き方: 「この案件はどの作家が描きますか。過去の作品を見せてもらえますか」
4. 修正は何回まで、どの段階でできるか
「修正無制限」と「修正2回」は、実は後者のほうが安心なことがあります。無制限の会社はネーム(下書き)の段階を飛ばして完成原稿で修正させることがあり、完成後の直しは時間もお金もかかるからです。聞き方: 「ネームの段階で確認できますか。修正はネームと完成でそれぞれ何回ですか」
5. 納品形式と二次利用の範囲
Webで使うつもりで作ったマンガを、あとから営業資料・展示会パネル・SNSにも使いたくなるのが普通です。契約によっては媒体ごとに追加料金が発生します。聞き方: 「納品データをLP・営業資料・SNS・印刷物に使い回せますか。追加料金はありますか」
6. 納期と、こちらが用意するもの
納期の短さだけでなく、「こちらが台本を書く前提の納期」なのか「取材から始めての納期」なのかで、社内の負担が変わります。聞き方: 「契約から納品まで何週間ですか。こちらで用意する資料は何ですか」
7. 「向いていない」と言ってくれるか、効果を数字で話せるか
マンガが向かない案件もあります(すでに図解で十分伝わっている、読者が忙しくて読まない、など)。それを言わずに受ける会社より、「この用途ならマンガより動画のほうがいい」と言える会社のほうが、結果的に無駄な発注を防げます。過去の案件で何がどう変わったかを数字で話せるかも、同じ質問で分かります。聞き方: 「うちの用途でマンガが向かない可能性はありますか。過去の案件で成果が出た例と出なかった例を教えてください」
この7項目を、まんがたりに聞いてみたい方へ
他社と比較中の段階でのご相談で構いません。向いていないと判断した場合は、理由をお伝えして終わります。料金表・制作の流れ・用途別事例をまとめたガイドもあります(メールアドレスのみ・すぐ閲覧可)。
よくある失敗パターン4つ
失敗1. 安いと思ったら、企画とシナリオが別料金だった
作画単価だけを見て発注し、あとから「台本はご用意ください」と言われるパターンです。社内で台本を書く工数を考えると、最初から企画込みの会社に頼んだほうが安く済むこともあります。確認項目1で防げます。
失敗2. ネームを見ずに、完成原稿で初めて違和感に気づいた
「話の流れがうちのサービスと違う」「この説明では誤解される」という直しは、完成原稿ではなくネームの段階でしか安く直せません。ネーム確認の工程があるかどうかは、確認項目4で聞いてください。
失敗3. 営業資料やSNSに流用しようとしたら追加料金だった
広告マンガは1本作ると、LP・営業資料・展示会・採用ページと使い回せるのが強みです。その強みが契約で封じられていると、コストパフォーマンスが大きく落ちます。確認項目5です。
失敗4. マンガにはなったが、説明が難しいままだった
「文章をそのままセリフにしただけ」のマンガは、絵があるぶん読みやすくはなりますが、伝わりにくさは解決しません。何を削って何を残すかの設計(取材と構成)が入っているかどうかが分かれ目です。確認項目2と7で見分けられます。サービスの説明が伝わらないときの整理の仕方 も参考にしてください。
コピーして使える比較表テンプレート
候補の会社に同じ質問を投げて、答えを埋めてください。金額の欄は最後です。
| 確認項目 | A社 | B社 | C社 |
|---|---|---|---|
| 企画・シナリオは会社側が作るか/料金に含まれるか | |||
| 取材の有無・時間・費用 | |||
| 作家の選び方・作風を事前に見られるか | |||
| ネーム確認の有無・修正回数(ネーム/完成) | |||
| 納品形式・二次利用の範囲・追加料金 | |||
| 納期・こちらが用意するもの | |||
| 向いていない案件を断るか・成果の実例を数字で話せるか | |||
| ページ数と合計金額(税抜) |
この表は 料金・事例ガイド の「見積もり前に決める4つ」「複数社比較の確認項目」と同じ考え方で作っています。
用途別に重視する項目が変わる
7項目すべてが同じ重さではありません。用途によって、外せない項目が変わります。
| 用途 | 特に重視する項目 | 理由 |
|---|---|---|
| 営業資料・商談用 | 2(取材)・7(向き不向き) | 営業担当が口で補っている部分を、取材で拾えるかどうかで出来が決まる。営業資料をマンガにする |
| LP・Webサイト | 4(ネーム確認)・5(二次利用) | 公開後に直しにくい。LPで使ったマンガを広告や資料にも回せるかで費用対効果が変わる。BtoBのLPで離脱が多いとき |
| 採用 | 3(作家の作風)・1(企画) | 応募者の年代に合う作風かどうかが第一。社内の雰囲気を企画に落とし込めるか。採用にマンガを使う |
| 新規事業・前例のないサービス | 2(取材)・1(企画)・7 | 説明の材料が社内にしかない。取材と構成の力がそのまま出来を決める。漫画マーケティングとは |
まんがたりは相場のどこにいるか(正直に)
当社は相場の上のほうです。1ページ6〜8万円に取材費6万円が加わり、お試し4ページで38万円、8ページで62万円、16ページで102万円(いずれも税抜)。クラウドソーシングの10倍以上、フリーランスの作家と比べても高い側にいます。
その分に含まれているのは、上の7項目でいうと次の通りです。
- 企画・シナリオ・ネームは当社が作ります(項目1)。台本の用意は不要です
- 担当者への取材から始めます(項目2)。取材費6万円には、ヒアリング・シナリオ作成・方針打合せの費用が含まれます
- 案件ごとに作家を選びます(項目3)。所属作家の中から、ターゲットに合う作風の作家を提案します
- 修正はネーム段階で1回、完成版で1回(項目4)。ネームで方向性を確認してから作画に入ります
- 納品データはWeb・紙・SNS・動画など複数媒体で二次利用できます(項目5)。媒体の追加は契約時に決めておけます
- 契約から最短1ヶ月で納品(項目6)。カラーは単価1.5倍、1ページからの依頼も可能です
- 向いていないと判断した場合は、理由をお伝えして終わります(項目7)
実際に制作を担当した企業で起きた変化は、スマートキャンプ様(比較サイト「ボクシル」のLP)で離脱率が半分以下、サイトビジット様の営業資料で商談の説明時間が30分から10〜15分、新聞販売店の採用で応募CPAが55%減などがあります。数字と背景は 料金・サービス紹介 に載せています。
正直に、当社が向いていないケースも書いておきます。企画とシナリオを自社で用意できるなら、クラウドソーシングやフリーランスの作家に直接頼んだほうが安く済みます。1回きりのSNS投稿用や、すでに図解で十分伝わっている内容にも、当社の単価は見合いません。逆に、説明が長くなるサービス、まだ前例のない新規事業、スタートアップの初めてのマンガのように「何を描けば伝わるか」から考える必要がある案件は、当社が最も得意とするところです。依頼を見送ったほうがいいケースは PR漫画を依頼すべきでない企業の特徴 にもまとめています。
よくある質問
何社くらいから見積もりを取るべきですか?
タイプの違う2〜3社で十分です。同じタイプ(制作会社ばかり、フリーランスばかり)で数を増やしても、金額の差しか見えません。制作会社1〜2社とフリーランス1社のように、企画を誰が作るかが違う相手を並べると、自社に何が必要かが見えてきます。
見積もりを取る前に、社内で決めておくことはありますか?
「誰に読ませるか」「読んだあとに何をしてほしいか」「どこに載せるか」の3つです。この3つが決まっていれば、ページ数と用途が定まり、各社の見積もりが比べられる形になります。逆にこの3つが決まっていない段階なら、決めるところから相談に乗る会社を選ぶのが早道です。
安い会社に頼んで、あとから直してもらうのはどうですか?
作画の質を上げる直しは可能ですが、「何を描くか」の設計をあとから直すのは、ほぼ作り直しになります。設計に不安があるなら、最初から企画込みの依頼先を選んだほうが結果的に安くなります。
まんがたりに相談したら、必ず発注しないといけませんか?
いいえ。他社と比較中の段階でのご相談で構いません。用途を伺って向いていないと判断した場合は、その理由をお伝えして終わります。しつこい営業はしません。
「うちの場合はどうだろう?」と思われた方へ
まんがたりはBtoB・スタートアップ向けの広告マンガ制作会社です(4ページ38万円〜・最短1ヶ月納品)。発注を決めていない段階のご相談で構いません。向いていないと判断した場合は、その理由をお伝えして終わります。
料金と制作の流れの詳細は料金・サービス紹介、制作事例はB2B企業の制作事例をご覧ください。