最近何かと目に入ることが多くなってきた広告マンガ。そんな広告マンガが一番うまくいっている制作事例を皆さんは知っていますか?
一番成功しているのが「進研ゼミ」ではないでしょうか?
(他にもあったらぜひ気軽に問い合わせから教えて下さい)
今日は進研ゼミの広告マンガをもとに、マンガとして「うまくいっている部分」を分析してみました。

進研ゼミの凄さは「決済者(両親)」ではなく、「利用者(子ども)」をターゲットに成功しているところ
参考:進研ゼミのマンガ事例
進研ゼミの広告マンガは、非常に有名で、誰もが一度は見たことがあるのではないでしょうか。
このマンガは非常に効果が高い広告マンガであり、かなりの成果を出しています。あなたも、このチラシ(ダイレクトメール)を見て、進研ゼミに入ったり、親に入会をお願いしたのではないでしょうか?
(私もそのクチです笑)
あなたはこのマンガチラシの効果は、なにがすごいか、考えたことはありますか?そして、なにがすごいと思いますか?
一番すごいのは、決済者ではなく利用者である「子ども」にターゲットを絞っているのに、その子どもが、決済者である「両親」に説明できるような構成になっていること。
つまり、顧客内の稟議提出者である子どもが、決済者である両親に契約を導く道筋を、なんと!広告マンガチラシのなかで、きちんと作っているのです。
言い換えると、「利用者」が「決済者」に、なにを話したら決済してもらえるかの「情報提供」をきっちりとして、「ナーチャリング」ができているのです。

進研ゼミのマンガの要素を分解する!PASONAの法則が使われている
進研ゼミはだいたい以下のストーリー展開で、広告マンガの展開がされます。
1.問題の認識
(最近、学校の勉強についていけない)
2.問題の具体的訴求
(最近テストの成績が悪い。周りのみんなはどうしているかわからない焦り)
3.解決策の提示
(友だちは点数があがった。それは【進研ゼミ】というソリューションがあった。)
4.あなたが今すぐやるべき理由
(今すぐやれば次の試験で友達と差がつく。今の学年でやるのが大事。)
5.やり方
(申込みは親に相談すればOK。しかもこれなら僕にもできそう!と言える)
6.大成功!
(成績だけではなくて、部活も調子よく気になる子とも仲良くなれた!Happy End)
そう、進研ゼミは昔から基本的にはずっとこのフォーマットです笑
私が小さい時から、最近にいたるまで、フォーマットが変わっていないのは、このフォーマットが「成功率が高い」からと言えるでしょう。
このフォーマットは、マーケティングに詳しい方は気づかれたと思いますが、PASONAの法則※が使われて制作されています。
PASONAの法則:
有名なマーケターの神田昌典さんが提唱している「顧客を購買させるために必要な5つのステップ」の方法論
P:Problem お客様の抱えている問題点を探す
A:Agitation 具体的に不安要素を見せる
So:Solution 問題の解決策を提示する
N:Nallow Down 今すぐやったほうが良い理由を列挙する
A:Action 具体的な行動を促す
進研ゼミのこのフォーマットは、見事にユーザーへ問題提起から、行動を促しているのです。
子ども(利用者)が両親(決済者)に説明するメカニズム
更に突っ込んでみると、ポイントが3つあります。
1.問題提起で「自分もそうかも」と思わせる
2.解決策で「自分でもできる理由」をきちんと両親に説明できるようにさせている
3.今すぐ行動する動機がある(おまけの玩具など)
まず最初に、問題提起で「自分もそうかも」と思わせるところが大事です。
1.自分ごと化する
きちんとターゲティングされており、秀逸です。大体、進研ゼミはテスト結果が帰ってくるところから始まります
「今までこんな点数をとったことがない」 「どうしたらいいかわからない」 「このままだと、灰色の未来になってしまう。。。」
そう、ここであなたの(読者の)「問題」が明確化しており、特に自分の点数がチョットでも下がっていたら「自分もこうなるかも」という共感(恐怖)を生みます。
2.自分ができる理由を把握する
次に、解決策として「進研ゼミ」の紹介を受けます。進研ゼミは、いろいろなメリットや差別化要素、ストロングポイントがたくさんあります。
この後にいちばん重要なセリフが合って「これなら僕でもできるかも・・・!」を、必ずはさみます。
この「僕でもできる」は重要なワードです。実行者の問題解決が可能なことを「決済者に安心させるために」話すことができるのです。
あなたが営業であるならば、あなたの売るサービスの営業資料にて、「お客様が、決済者である上司に、自分たちで購入サービスを使いこなせる理由をかんたんに説明できる仕組み」になっているといえますか?
メリットや差別化の説明だけでは足りません。「XXだから、これなら自分たちでも使える・・・!」という説明できる理由があることが大事です。
3.すぐ行動する動機づけをする
そして、最後に今すぐ行動する動機をつけます。これは2つの”面”で説明しています。
オモテ面の攻略は「今すぐ始めなければ、次のテストに間に合わない」という理由で、これは稟議を通すために正当な理由となるでしょう。
それとは別にウラの理由がある時があります。
ウラ面は「今だけ限定!ポケモンのキャラクター鉛筆が手に入る!」などと言った、欲望に直結する動機づけです。
つまり、「ホンネ(自分への利益)」と「たてまえ(決済者が納得する理由)」があることが強力であり、しかも決済者には建前をベースに話ができるように「武器」を与えているのです。
※ただし、ホンネ的な実行者へのインセンティブは露骨にやると、B to B商品の場合には逆に不審を招くでしょう。あくまでサービスを利用した場合の利用者のまっすぐな製品メリットくらいにしておきましょう
まとめ
ということで、PASONAの法則にまっすぐ則った広告マンガによって、進研ゼミは成功していることがわかりました。
一番成功しているマンガ制作の例を元に、広告マンガの制作の依頼をするときには、PASONAの法則を利用して制作依頼をしましょう。
「PASONAの法則」を理解してくれるマンガ家と会う方法については、こちらの記事もご覧ください
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広告マンガに限らずですが、クリエイティブを意識して、より売上につながるマーケティング施策や営業施策を打っていきましょう。